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| コラム/日本の現代陶芸とスリップウェア |
約80年前に、「日本の眼」により見出された英国スリップウェアの美。以来日本には、どこの国よりも数多くこの英国の日用雑器が海を越え渡って来ました。その総数は約300点におよぶと思われ、それらは民藝運動に関わる人々を中心に、各地の個人所蔵家や美術館等に収蔵されています。
主な美術館をあげれば、日本民藝館(東京都目黒区)・益子参考館(栃木県益子町)・芹沢_介*美術館(静岡県静岡市)・倉敷民藝館(岡山県倉敷市)・鳥取民藝美術館(鳥取県鳥取市)・アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府大山崎町)等になります。
さて、これらの日本人の手により将来された英国スリップウェアの数々が、日本の近代陶芸の出発点ともなった事は先にも述べましたが、「確かな生活」に根ざす工芸本来の姿を理想とする民藝運動の源泉には、この英国日用雑器の存在が深く関わっているのです。 そして、このスリップウェアの美の伝統は、民藝運動に参じる作陶家たちの心の中に脈々と流れています。彼らはスリップウェアを単に過去の遺産として眺めるのではなく、それを創造の糧として受け止めて、そこから新しい自らの仕事へと展開しているのです。 日本のスリップウェアに本格的に取り組んだ代表的な作陶家としては、島根県布志名の船木道忠(1900〜1963)と船木研児(1927〜)、そして岡山県酒津の武内晴二郎(1921〜1979)があげられます。彼らはいずれも、英国スリップウェアの美点に学びつつも決してその模倣に終わることなく、その伝統を自らの血肉としてそれぞれに新しい日本のスリップウェアを世に生み出しました。 なお、現在活躍中の作陶家としては、藤井佐知(兵庫県淡路)・柴田雅章(兵庫県篠山)・山本教行(鳥取県岩美)などがおり、日本各地でそれぞれに新しいスリップウェアに挑んでいます。また、民窯の焼物としては湯町窯(島根県湯町)の仕事などがあげられるでしょう。 |
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